2015年9月17日 第3回定例会
1 選挙の公平性について
2 道路舗装の環境対策やコスト削減策について
3 ギャラリーモールと文化施設の魅力発信
4 中央図書館計画について
(1)櫻井徳太郎文庫との統合
(2)子育て世代に使いやすい図書館
(3)福祉カフェの一体的な整備
(4)施設機能を高めるプラン作成
(5)すべての世代を魅了するデザイン
(6)不便地域の返却ポスト設置
5 板橋区のまちづくり戦略について
6 スポーツ環境の整備について
7 外部指導員と体育備品拡充について
8 統合型GISの庁内活用について
9 その他、要望事項について
●山田貴之議員 板橋区議会自由民主の山田貴之です。これから、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
本年4月26日に行われました統一地方選挙において、坂本健区長をはじめ我々46名の区議会議員が当選を果たしました。再び区政に携われる喜びと責任を感じながら、皆さんとともに、さらに良い板橋の実現のため働いてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
さて、その選挙についての質問を初めにします。
選挙の公平性について、特に選挙掲示板の設置場所についてでありますが、選挙活動中に、おや、おかしいなと思うことがありましたので質問をいたします。それは志村第四小学校に設置されていた番号32-7の掲示板です。掲示板自体は、設置がわかりやすいところに掲出してありましたが、東電電柱と学校校舎との間に設置されていましたので、電柱の陰になり、3枚分、ポスターが隠れた状態になっておりました。公平性の観点から問題であると考えます。改善を求めるとともに、他の設置箇所にも同様の不都合が生じていなかったか、検証を求めます。
次に、番号配置のランダム化についてです。
公平公正な選挙は、選挙人にとっても、被選挙にとっても守るべき原則です。しかし、区議会議員選挙において、掲示板にポスターを貼られる場所の良し悪しによって得票数に影響が出るという考えを多数の方から伺います。選挙動向を見ますと、数票でも当落が分かれる選挙において、言われているような懸念が実際にあるとすれば、大きな問題であると考えます。板橋区議会議員選挙は、被選挙人として約60名の候補者が立候補し、掲示板にはほぼ同数のポスターが掲出されることを考えますと、ポスターが掲示板の目立つところ、具体的には角地に貼られると多くの人から記憶されやすいのではないかと推察できます。科学的な根拠が示せるわけではありませんが、疑念があるとすれば改善できるようにするべきだと考えています。
そこで、各掲示板にランダムに数字を配置してはどうかと考えます。掲示板によって様々な位置に1番が来るようにしておけば、掲出場所1番の番号を引いた方が全ての掲示板の右上に張ることにならず、懸念されていることを払拭することができると考えます。数パターンでも構いません。ランダム化により公平な選挙掲示板となると考えますが、いかがでしょうか。他区において、ランダムな数字の配置を行っている自治体を調査し、提案についての実現可能性をお示しください。
選挙結果の掲示についてです。
板橋区選挙管理委員会のツイッターを見ますと、「区長選挙の開票は0時46分に、区議選は2時ちょうどに終了しました。開票結果は140文字では表せません。ホームページでご確認ください。」とつぶやかれていました。しかし、ホームページへのリンクはありませんでした。私は、結果を区民の皆さんに早くわかりやすくお伝えすることが非常に重要だと考えます。公職選挙法第6条の2にも中央選挙管理会、都道府県の選挙管理委員会及び市町村の選挙管理委員会は、選挙の結果を選挙人に対して速やかに知らせるように努めなければならないと規定されています。遠足は家に帰るまでが遠足。選挙は結果をお知らせするまでが選挙ではないかと思います。
インターネットの活用も進めておられると思いますが、デジタルに頼らない手段での提案を1つさせていただきます。開票終了後、翌朝から二、三日間、選挙掲示板に選挙結果を掲出する工夫ができないでしょうか。区内約500か所でありますので、18地域センターで分担すると1地域センターあたり約30か所です。1時間もあれば貼り切れると考えます。自分が投票した議員の顔と名前を再度確認できるということや、デジタルに頼らずに、コストをかけず、広く早く周知できることがメリットかと考えます。議会に対して興味・関心を維持していただくための板橋区初の試みとなるかと思いますので、前向きな答弁を期待します。
2つ目の項目に行きます。道路舗装の環境対策やコスト削減策についてです。
板橋区の道路率は18.1%、5歩に1歩はアスファルト。しかし、実際には住宅地や私有地、駐車場などもあり、樹木や公園以外の土地のほとんどは舗装された地面となっています。雨が降っても泥はねなく、乾いて砂ぼこりが舞うことなく暮らせていけるのは舗装された道路のおかげであります。一方で、夏場、アスファルトは大変に熱く、高温になることがあります。今年の猛暑では、太陽からの日差しも、アスファルトからの熱も厳しいものでした。都会に住むことの暮らしづらさを感じました。また、透水性のアスファルトというものもあるそうですが、透水性のアスファルトは、アスファルトを水が透過し、地下に水がしみ込んでいくことを助けるものであると聞きます。
そこで、現状、区が取り組んでいるアスファルト舗装の道で実施している環境対策を伺います。
道路舗装のコスト削減策についてです。
少子高齢化が進行する社会において、公共インフラの維持費用も大きな負担となってくることが予想されます。現状のメンテナンス方法や修繕計画を見直し、維持費を軽減することを求めたいと思います。特に日本のアスファルト舗装の道は、海外のどこの道路よりも平らでがたつきがないように思いますが、反面、早目の修繕になっていると感じます。修繕周期などを延ばし、コスト軽減を積極的に図っていくことを求めます。
続いて、稼げるインフラへの模索について伺います。
国道、都道、区道、合わせて板橋区18.1%が先ほども申し上げましたけれども、道路であります。広い面積を道路で占めているわけですから、何か収益を上げることができないかと考えますが、良い考えはお持ちでしょうか。私は、屋外広告を掲出できる掲示板を常設で設置してはどうかと考えます。海外のマレーシアの高速道路の支柱には民間の広告が掲出されていました。日本では、高速を支える大きな支柱は首都高速道路株式会社の管理下であるとのことですが、仕組みをつくり、手数料を得ることができるようなことができないか、お尋ねします。
東電電柱には、誰しもが目にしたことがあると思いますが、広告が掲出され、広告費が東電子会社に入る仕組みになっています。一定のルールづくりは必要になるかと思いますが、ほかにも陸橋、バス停付近、外灯柱、線路の沿道など、ドライバーや歩行者の目につく箇所への広告掲出場所の提供によって収益を上げることができないか検討してください。
3項目めにまいります。ギャラリーモールと文化施設の魅力発信についてです。
区内の文化施設には、まだ未活用の資料が数多く存在しています。今後の課題は、この資料を既存館でどのように活かしていくかということと併せて、その一部をギャラリーモールにどのように展示していくかということであると考えています。区民の知的好奇心をくすぐり、既存館の来館者の増加が図れるような機会創出を望みます。
そこで幾つかお尋ねします。未活用の資料の展示についてです。
庁舎内にミュージアムをつくってはどうかと、これまで提案をしてきました。その成果として、現ギャラリーモールがあると考えています。現モールは区の魅力発信について大きな意義を持ち始めており、評価をしておりますが、当初、私がご提案した内容と比べると物足りないこともあります。1つには、既存施設にある資料展示の機会を増やすためにギャラリーモールを活用するということです。現在は、パネル展示が中心となっています。また、ギャラリー設置1年間は、区民の窓口利用の混雑状況なども懸念されていましたので、控え目な展示計画となっていたことも理解します。繁忙期の本年3月、4月を経て、1年間のロビーの混雑状況がわかれば、スペースをうまく活用した積極的な展示をしていけるのではないかと期待しています。活用の方針をお示しください。
展示空間の工夫について伺います。
ギャラリーモール情報発信、魅力発信には、さらに工夫が必要であると考えています。「魅力発信!ギャラリーモール誕生」と縦断幕が庁舎の外に張り出されていますが、実際にギャラリーモールがそこにあることをどれだけの方が気づけていただいているか、不安なところであります。柱6本分がギャラリーモールと呼ばれるスペースであることを意識してもらうために、空間に例えば床面の色を変えるとか、空きスペースに展示を展開するなど、さらに工夫をしてほしいと考えます。区の考えをお示しください。
続いて、文化施設との連携について伺います。
ギャラリーモールでは、文化施設があることを紹介することに加えて、施設の魅力を紹介し、足を生んでもらうことが課題となります。夏休みは、子どもたちが施設を利用する絶好の機会でありました。また、普段施設の開館時間と学校下校時間がうまくマッチしておらず、閑散としていることを考えても、学校が長期休暇に入るタイミングに施設利用が集中的になされるように、関係する人的、物理的な資源を投入するべきであると考えます。その点で、夏休みの時期に子どもたちと保護者をターゲットにしたパネル展示がなされていたことは評価します。夏の各館の催し物が記載されたパンフレットやチラシが置かれていたことも、ギャラリーモールの役割を果たしていたと感じます。特に熱帯環境植物館の「ボルネオ~太古の熱帯雨林と昆虫たち」フォトグラファーの講演会のビラはわかりやすく、熱帯環境館に行くきっかけを提供してるように感じました。今後も、各館の集客に向けた企画立案・広報に力を注いでもらいたいと思います。今後、ギャラリーモールとして文化施設への動員を増やしていくために実施していくべきことは何か、考えを伺います。
続いて、魅せる化への意識の改革についてです。
公文書館に伺って櫻井徳太郎文庫の収蔵品を視察してまいりました。約2万8,000点の寄贈資料の中には、使用されていた文房具や、メモが書き込まれた書籍、そして、柳田國男賞や南方熊楠賞のトロフィーが展示されています。膨大な指標であり、研究も専門の職員を配置しないと困難であると感じました。しかし、展示の機会があれば、少しでも資料は読み解かれ、日が当たります。もったいない、眠ったままの状態にある魅力的な知的財産を引っ張り出す責任を各課は担ってほしいと思います。その努力は必ず区民に伝わると、私は信じています。
ギャラリーモールでの仕事の魅せる化の重要性を認識し、各課が魅力の掘り起こしを行い、提案するような意識改革が必要であると考えます。どのように庁内での魅力発信の機運を醸成していくか、区の考えを伺います。
4項目めになります。中央図書館の計画についてです。
中央図書館の平和公園への移転・改築計画が進められています。「いきいき暮らす緑と文化のまち板橋」のシンボル施設となり、区長が常日頃、こだわられている、板橋のブランド力向上の力になれるように、意見と提案をさせていただきます。
まずは、先ほども説明をさせていただきましたけれども、櫻井徳太郎文庫との統合についてです。板橋区の中央図書館は、板橋の文化や歴史を伝える文化施設であってほしいと思います。郷土資料館、公文書館など、複数館に区に由来する資料が分散収蔵されていますが、民俗学のおもしろさを伝える資料である櫻井徳太郎文庫は本来、中央図書館にあるべきだと考えます。書庫にしまい込むのではなく、魅せる工夫を施しながら、板橋区の文化や歴史に自然と興味が湧くような施設整備を望みますが、区の考えを教えてください。
桜井徳太郎文庫の蔵書データについても、必要な資料を容易に探せるように、検索システムと統合することができないか検討を求めます。
続いて、子育て世代に使いやすく整備をしていただきたいということについて、質問させていただきます。
ボローニャ子ども絵本館は、中央図書館への移設が計画されていると聞いています。絵本は地域館にも収蔵され、気軽に立ち読めるコーナーの整備が大切だと思っています。海外絵本は外国語表記でありますので、読み聞かせにはあまり向かないものですし、貴重な絵本は手軽に手に触れていただくことはできないなど、課題があります。また、絵本を目的として来館する子育て世代にとって、図書館は静かにしなければならないという施設になります。絵本を活用して、子育て世代が使いやすい図書館について、どのような整備を進めていくか、区の方針を伺います。
続いて、福祉カフェの一体的な整備について伺います。
現在、常盤台にある中央図書館は、年間入館者数、平成25年度42万人です。この来館者が上板橋地域に移ってくるということでありますし、新設されれば倍増も見込めます。仮に80万人が利用すると考えても、1人が100円買い物をするだけで8,000万円の金銭が動き、相応の経済効果があります。また、教育科学館は約21万人の入館者がありますので、合計で100万人規模となります。ただ図書館機能だけを整備するにはもったいない動員力がある地域となります。
地方創生の先進的な取り組みにおいては、岩手県紫波郡紫波町の公民連携による図書館「オガールSHIWA」とその複合施設との運営が注目をされていますが、年間来館者数はおよそ約80万人です。図書館の施設利用は無料となっていて、食物販や体育館施設利用の売り上げが約2億円あります。板橋区は何もしなくても、地方で注目されるぐらいの動員が可能となるわけですから、魅力的な施設機能を十分に生かした計画をしていくべきと思います。
そこで、私は障がい者の就労支援となり、本を持ち込ん読めるようなブックカフェを中央図書館内に併設するべきだと考えています。区長は、本年7月の第10回の庁議の中でボローニャ市の文化ストックに触れられ、カフェなどのある複合施設としてのサラ・ボルサ図書館を説明されました。ぜひボローニャ市に負けない中央図書館の整備をしていただきたいと考えます。国や東京都の整備助成事業等の活用、国家戦略特区などの規制緩和策も視野に入れながら、図書館を中核にした複合的な施設整備を求めますが、区の見解をお示しください。
続いて、施設機能を高めるプラン作成について伺います。
施設機能の高度化を行っていくには、関係する部署間を横断しての連絡調整が必要になってきます。例えば図書館と平和公園を結びつけて、読書の森や読み聞かせの庭のように、公園で読書をするような価値の提案を区民に示すことが可能となります。また、近くに教育科学館もありますので、例えば小石川植物園にあるニュートンのリンゴの木を分けてもらって、科学の森やひらめきの庭のような場所やコーナーを生み出すこともできます。利用者の地域での滞留時間が長くなれば、地域商店街の経済効果もより一層高くなると思われます。図書館を含めた周辺施設、平和公園とのグランドプランの検討を求めます。
続いて、全ての世代を魅了するデザインについてです。
また、魅力的なデザインの内外装にしていかなければいけません。2015年8月にオープンした八王子市立のTAKAO599MUSEUMのように華美でなくとも、シンプルでコストをかけずに美しいデザインにすることは可能です。もちろんバリアフリーについても練られており、市立の文化施設としてすばらしいデザインでありますので、TAKAO599MUSEUMの事例を研究していただくことをお願いします。図書館の内外装デザインについては、設計事務所が決まった後に、デザイナー等を含めて建築家とのワークショップを行い、全ての世代にとって心地が良い、洗練された文化施設にしていくことを目指していただきたい。強く要望しますが、区の所見を伺います。
不便地域の返却ポストの設置についてです。
中央図書館の移設計画に伴って新たに生まれる不便地域などを含めた、返却ポストの増配置を求めます。板橋区ではブックポストと呼ぶそうですが、中央図書館のリニューアルの指標として図書の貸し出し冊数で23区ナンバーワンになるようにしていただきたいと思います。平成25年度の貸し出し実績では、約34万区民の北区では353万冊なのに対して、板橋区は50万人を超える区民がいながら、約45万冊にとどまります。単純に割り返しますと、北区が1人あたり年間10.3冊借りるのに対し、板橋区は1人あたり年間0.9冊です。ちなみに、東京都の平均は1人あたり年間8冊となっています。北区立中央図書館は2008年にオープンしており、板橋区の巻き返しを期待するものです。
現在、徳丸、舟渡地域には図書の返却ポストがあります。住民の方から、図書館が近くないと、返却の手間が結構かかるという声もいただいておりますので、志村三丁目駅等、利用しやすい場所への設置を要望しますが、いかがでしょうか。
以上が中央図書館についての質問となりますが、今後も地域の方々の声を伺いながら計画を進めることをお願いして、この項目を終えます。
続いて、5つ目、板橋区のまちづくり戦略についてです。
板橋区の地方創生戦略「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、板橋区でも人口ビジョン及び総合戦略が今年度中に策定される予定となっています。地方自治体が地方創生の名のもとに総合戦略の策定を行っていますが、板橋区においては、どのような政策分野において具体的な施策立案を図っていくのか、伺います。
次に、国家戦略特別区域の対象区域外について伺います。
本年8月に東京圏の国家戦略特別区域が変更となり、東京都全域が指定されたことにより板橋区も対象区域に指定されることになりました。国際ビジネス拠点の形成、医療等の国際的イノベーション拠点の形成、革新的な農業等の産業の実践拠点の形成を核とした規制緩和、民間開放へのメニューのほかにも、地域の実情に合わせた規制緩和を求めていくことも可能となっています。民間事業者、区内協力団体との連携を図りつつ、区の現在進行している再開発にも活かすことができないか、積極的な活用を目指していくことを要望しますが、区の考えを伺います。
続いて、施設統合の政策立案についてです。
施設の統合を計画していく段階で、どのように関係所管と民間事業者の知恵を結集し、より良い施設をつくっていくか、課題であると感じています。統合は、不便になる地域や、利用できなくなる区民の皆さんもおられるので、デメリットもあるが、反面、二つ、三つの施設機能を併せ持つユニークな施設をつくり出すことも可能です。区民から求められる機能やサービスを的確につかみ、シナジー効果を最大限発揮できる施設の整備を望みます。
そこで、担当する所管課だけでなく、全庁的な取り組みにしていく中で、政策企画課や資産活用課の役割は非常に重要になっていると考えますが、いかがでしょうか。求められる役割についてお聞かせください。
続いて、特区制度の積極的活用について伺います。
建築物を公園内に建設するにあたっては、例えば都市公園法等の法律によって規制、制限されることもあると考えますが、昭和31年に施行された法律であり、現実にそぐわないことも多いのではないかと推察します。国家戦略特区のメニューになくとも、子育てや防災などの区民サービスの向上や民間事業者の参入を規制緩和によって促すことができると認められるときは、国家戦略特区の枠組みを積極的に活用するように要望しますが、区の方針をお示しください。
続いて、北区との国家戦略特区連携、スポーツ特区について伺います。
北区の提案による味の素ナショナルトレーニングセンターを中心としたスポーツ特区の構想があります。スポーツ振興のために、スポーツ特区の内容の具体化を、板橋区の民間事業者や、協定を結んでいるスポーツ団体にご意見を伺いながら、積極的に検討していただきたいと思います。特に子どもたちのためになるような制度活用が図れないか、検討を求めます。
6項目めになります。スポーツ環境の整備についてです。
U18野球ワールドカップ、惜しくも決勝で日本チームは敗れましたが、国際的な大舞台で高校生とは思えない、落ちついた、すばらしいプレー、試合でした。甲子園で行われた決勝大会は、子どもたちは無料で観戦ができる招待試合だったそうで、すばらしい観戦機会になったのではないかと感じました。
これからも東京オリンピック・パラリンピック大会を控える中で、多くの国際大会が日本国内で開催され、将来を期待されるアスリートが注目を集めます。多くの子どもたちが憧れ、同じようにスポーツや運動をしたいと志向するとき、行政はスポーツに打ち込める環境整備が求められます。スポーツ施設の新設は、経費もかかることから慎重な判断が必要となりますが、既存施設の細やかなメンテナンスが現実的な板橋区の路線であると考えます。選手たちがより高いパフォーマンスを発揮できるように、使いやすい施設としての維持、改修をする必要があるという観点から、具体的に以下のことをお伺いします。
サッカーグラウンドの整備についてです。
高島平少年サッカー場の早期人工芝生化を要望します。以前、平成26年第1回定例会でも同様に質問させていただきましたが、改めて伺います。荒川戸田橋緑地サッカー場と隣接するJR敷地内のくぼみに雨天後、水たまりができてしまうため、改善を要望します。続いて、戸田橋緑地グラウンドA面の土手側の排水が悪く、水たまりができてしまうため、側溝をつくることを要望します。続いて、荒川本流にボールの飛び越えを防止する高いネットの設置と、柵と荒川間の雑草を刈ることを要望します。
さらに、ジュニア育成が大きな課題となっていると考えますので、ジュニア育成事業への総合的な支援を要望します。区と体育協会との共催など、連携を進めて、ジュニア育成支援制度の創設などを強く求めます。
パブリックビューイングについて伺います。
平成26年第4回定例会の一般質問で、学校体育館でのパブリックビューイングの実施についてお尋ねをしましたが、良い回答を得られませんでした。今回は改めてスポーツ関連施設や大山文化会館で行うパブリックビューイングについての実現可能性について伺いたいと思います。
リオデジャネイロ五輪、WBC、サッカーワルードカップ、ラグビーワールドカップ、国際的な大会をパブリックビューイングで観戦するような取り組みを実施することをお願いします。2020年東京五輪大会では、より規模の大きなパブリックビューイングとなるようなイベント経験値、ノウハウの蓄積を求めます。
続きまして、7つ目の項目になります。外部指導員と体育備品拡充について伺います。
外部指導員の確保についてです。部活動は教育の延長にスポーツを位置づける日本特有の文化であり、プロ選手も部活から生まれている状況もあることから、日本のプロスポーツのレベルを支えてきた選手育成の仕組みであると考えます。現在、板橋区立中学校の部活では、各校平均1年間360回の外部指導員の派遣枠があり、有償ボランティアとして派遣をしています。現状は他区、例えば練馬区と比べても充実した内容となっていますが、スポーツ振興に積極的に取り組む坂本区長でありますので、予算額を増額し、派遣回数を増やす、指導員の適切な確保のために工夫をしてほしいと考えますが、区の考えを伺います。
業務に追われる教員、先生方の業務上の負担を軽減する方策として、業者委託などの方法で導入を進める自治体も出てきました。板橋区においては、現状、外部指導員を求める声を学校からは聞かないとのことでありますが、専門的な技術指導を行える、心肺蘇生法などの技術を持つ適正な指導員の派遣は、今後、受け入れを進めていくべきものと考えています。柔道や剣道については、授業のある、学校の求める人材が求める時間帯に確保できないなど、課題もあります。まずは板橋区として部活動をこれからも維持していくために、指導する先生や外部指導員の異動等によって外部指導員の不足が生じた場合、各種スポーツ団体とのネットワークを活かして、部活動への人材派遣など、スポーツ振興課とも連携していくことが必要であると考えます。ご所見を伺います。
体育備品のメンテナンスについて伺います。
学校にあるスポーツ道具、体育備品は、授業・中学部活用と、バドミントンやバレーボールネット等の施設開放用と、あいキッズ用(各種法人管理)があります。これらの体育備品のメンテナンスを適切に行っているか、疑問があります。子どもたちがスポーツに熱中するためには、備品がきちんとメンテナンスされている必要があると考えます。以前、地元の小学校の体育館でゴムボールを使用したときに、50個中25個は空気が入っておらず、また幾つかは空気が抜けてしまう不良品でありました。正しいメンテナンスと適切な備品の購入が必要だと考えますが、体育備品のメンテナンスの取り組みは、各学校によって温度差があるようです。子どもたちの休み時間、体育の授業において、良いパフォーマンスを発揮できるように、体育備品や体育設備のメンテナンスを適宜行えるような仕組みづくりをしてほしいと考えます。体育に関する備品購入予算額の増額や効果的なメンテナンスについて、区の考えを伺います。
体育備品の拡充について、さらに伺います。
協定を結んだ東京エクセレンス、日テレ・ベレーザ、東京ヴェルディなど、寺子屋授業等に指導に来てくださる機会が増えています。指導に活用できる貸し出し用のバスケットボール、サッカーボールを板橋区としてそろえてはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
続いて、8項目め、統合型GISの庁内活用について伺います。
統合型GISの導入や活用は、我が会派の坂本あずまお議員がこれまでその必要性を強く訴えてこられ、尽力してきました。総合型GISの基本コンセプトは、ご存意のとおり、私が言うまでもありませんが、複数の部署で個別に制作され使われる異なる情報の地図を、同じ板橋区の地図であるのだから同じデータを共有して使いましょうということです。板橋区では、2013年4月から庁内で本格稼働され、現在、活用を進めているところでありますが、十分に活用するには至っていない印象を受けます。活用に向けて取り組んでいる課もあるようですが、本来、様々な課が所有するデータを重ね合わせて、分析をされてこそ統合型GISの機能が最大限発揮されると考えますので、行政データの相互利用に関する効果や、その分析に基づいた行政計画や事業計画を練るという点では、導入から約2年、いまだ効果は限定的であると考えます。
例えば板橋区の中央図書館1館と地域館10館の奉仕圏域図と、町丁目別の人口分布図とをレイヤーで重ねることができれば、人口が多いにもかかわらず、図書館サービスにあずかれない区民がどこに暮らしているのか明らかになります。先ほど不便地域として、返却ポストを設けることを提案した地域は、実はこのGISの結果を参考に提案申し上げました。例えば全地域センターに図書の返却ポストを設置するというように、行政計画は公平について、既存施設に全て設置ということで公平を担保しがちでした。この総合型GISの活用によって、返却ポストをどこに設置するかの問いに対して1つの明確な論理的な根拠を提示することが可能となり、行政の効率化に寄与する提案が可能となります。使ってみれば、このツールの有用性が明らかになります。行政活用の可能性に大きな期待をしておりますが、一方で住民基本台帳の情報を持つ住民戸籍課をはじめ一部の課を除いて、多くの課では日常業務の中で活かすことができずにいることが推察できました。今後、いかに現状を分析し、政策立案等の基本ツールとして職員への認知、操作技能の習得を広めていくかが課題となっています。
そこで、提案をさせていただきます。これから、ツールとして多くの職員が使いこなせるように、統合型GISを使った政策提案コンペ、庁内ハッカソンなどを検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、区の考えをお示しください。
続いて、活用への取り組みです。
庁内の政策立案等の積極的に使っていくためには、手始めに各課にとって有用な情報をGIS上に提示していく必要があると考えます。そこで、住民基本台帳の情報から個人が特定されない程度の人口分布など、汎用性が高く、人口問題や政策を考えたりする際、有効である情報などは、定期的にGIS上に示し、各課に利用を促してはどうかと考えます。また、このような情報については、その情報を利用する担当部署が積極的にGIS上に展開していくことが重要と考えますが、いかがでしょうか。
続いて、区議会議員の利用の仕組みについてです。
また、今後、区議として統合型GISの使用をして政策提案をしていきたいと考えます。統合型GISを使用した情報を利用するためには、データを複数の課から借り受けて、統合型GISの操作をして初めて可能となりますが、ルールや仕組みがありません。今後、議員が統合型GISを使った情報を利用できるような仕組みづくりを求めます。
最後の項目になります。そのほか、要望事項についてです。
仲宿いこいの家には板橋区老人クラブ連合会の事務所があります。個人情報の管理、セキュリティ、事務環境の課題が解消されるような活動拠点の確保を強く要望します。現在、仲宿いこいの家の中で、課題解消が図られるように担当所管では対応してくださっていることは評価をします。しかし、そもそも板橋区老人クラブ連合会の事務所は、板橋区役所横の旧保健所にありました。耐震性に問題があるという理由で、急遽、現在の仲宿いこいの家のロビースペースに移ってきた経緯があります。当時は仮の移動であるとも説明をしていたと伺います。したがって、公共施設の再整備を行っている今、区役所に近い場所に活動拠点の整備ができないか、引き続き検討していただくことも期待しています。
産業見本市の会場である体育館の床は、重量物を展示するに当たり制限がある状態です。隣接する公園、駐車場スペースなども活用し、展示の充実を図ることを求めます。
西台駅についてです。
西台駅のどちらのホーム側にもエスカレーターが設置されるように関係機関に働きかけることを要望します。現状は、東口には片側しか昇降設備がありませんので、エレベーターもしくはエスカレーターの設置を望みます。
以上で、私の一般質問を終えさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手する人あり)
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●区長(坂本 健君) それでは、山田貴之議員の一般質問にお答えいたします。
最初は、アスファルト道路に対する環境対策についてのご質問であります。
環境に配慮した特殊アスファルト舗装には、ヒートアイランド対策としての遮熱性舗装や保水性舗装、雨水の地下への浸透を目的とした透水性舗装、騒音防止を目的とした低騒音舗装などがございます。このうち、透水性舗装につきましては、原則として区内の全ての歩道に適用しております。それ以外の特殊舗装につきましては、試験的に実施した箇所がありますけれども、費用対効果の面から、今後も慎重に採用を検討してまいりたいと考えています。
次は、舗装工事のコスト軽減についてのご質問です。
道路舗装の計画的補修につきましては、現実施計画10年間において、区道全体の平均で25年から27年の周期で行ってまいりました。この周期によりまして、区道の舗装面の状態はおおむね良好に維持できたものと考えています。したがいまして、一律に工事周期を延ばすことよりも、従来にも増して舗装の傷みぐあいに細かく対応した工事内容の工夫を凝らすことによって今後の財政的負担軽減を図っていきたいと考えています。
次は、稼げる公共インフラへの模索についてのご質問であります。
現在、屋外広告物の手数料につきましては、事務処理特例によりまして、区が東京都屋外広告物条例の規定を運用して許認可を行いまして、区の歳入となっているものであります。原則として、道路は広告物の表示、掲出物件の設置は禁止されておりまして、例示していただきました電柱につきましては、区内で占用許可を受けた物件において、占用者の一括申請によって都条例に基づく範囲の中で屋外広告物として許可し、手数料を徴収しているものであります。
ご提案の首都高速道路の支柱につきましては、現行の都の条例上は禁止されているところであります。しかしながら、区が占用を許可しているような他の物件等におきましては、規制緩和の方向性にも鑑みながら、広告物が掲出できるかどうかの可能性を研究してまいりたいと考えています。
次は、ギャラリーモールと文化施設の魅力発信に関連いたしまして、未活用資料の展示についてのご質問であります。
現在、ギャラリーモールの展示内容につきましては、いたばし魅力発信担当課、展示テーマの所管課及びデザインの知見を有する委託業者との間において綿密な打ち合わせを行った上で決定をしております。魅力的に情報を発信するという観点からしますと、現物に触れるということができる展示方法の効果は非常に大きく、今以上にパネルによる展示との間で連携と相互補完を図りながら相乗効果を高めていくことが重要であると考えます。今後、展示経験が豊富な学芸員等の力も借りながら未活用の資料の発掘に努め、より魅力的な展示のために活用していきたいと考えています。
次は、展示空間の工夫についてのご質問です。
ギャラリーモールは、区内在住の工業デザイナー、水戸岡鋭治氏が空間設計を施し、他に類を見ない和のテイストの布を用いたデザインによって、その空間スペースの一体感を醸し出しております。ギャラリーモールには、隣接する区民イベントスペースとの一体的な展示など、今後もより有機的で開かれた空間としての機能も求められていると考えます。そのような条件のもとでも、ギャラリーモールが一体的なスペースであるということがより際立つような空間演出の仕方についても工夫をしていきたいと考えています。
次は、文化施設との連携についてのご質問であります。
各文化施設のターゲット層を見据え、学校の夏休み等の長期休業期間におきましては、少なくとも一度はいずれかの施設に足を運んでいただけるような、魅力的な企画と効果的な広報が重要であると考えます。広報いたばし魅力特集版やSNSなど他の媒体も駆使しながら、それぞれの施設の魅力を体現する核となる企画を集中的に取り上げPRしていくなど、魅せ方の工夫も検討してまいりたいと思います。文化施設における魅力的な企画を漏れなく区民にPRできるよう、各施設の連携をこれまで以上に図ってまいりたいと考えています。
次は、魅せる化への意識改革についてのご質問です。
広報部門にとどまらない全部署に対する魅せる化意識の醸成は、区の魅力発信、区のシティプロモーションを成功へと導くための重要な鍵になると考えます。区の魅力発信力を強化する観点から、今年度より、各部署に広報リーダーを段階的に設置しまして、ギャラリーモールや広報いたばし等の各種広報媒体の制作に積極的に関与する体制づくりを始めました。各種広報媒体との積極的なかかわりを通じて職員に魅せる化に対する気づきを促すことで、意識改革と機運の醸成を図っていきたいと考えています。
次は、板橋区の地方創生戦略についてのご質問です。
区では、昨年12月に国が策定した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を踏まえ、今年度中に区の新たな基本計画と同時策定する方向で、板橋区版の人口ビジョン及び総合戦略の検討を進めているところであります。総合戦略に盛り込む内容につきましては、国の総合戦略を踏まえつつ、東京圏にある自治体として、産業や子育て、教育、都市づくりなどの分野において、今後、策定される東京都の総合戦略や区の新たな基本計画と整合を図りながら、基本目標と施策の方向性を具体的に定めていきたいと考えています。
次は、国家戦略特別区域の対象区域化についてのご質問であります。
東京圏の国家戦略特別区域の対象区域につきましては、これまで23区のうち9区のみが指定されておりましたが、本年8月に東京圏の国家戦略特別区域が変更されまして、東京都全域が指定されることとなりました。国家戦略特別区域に認められる規制の特例措置を活用するにあたりましては、今後、東京圏の区域会議が作成する区域計画に区の事業を位置づけ、内閣総理大臣の認定を受ける必要があります。国は、既存の規制緩和メニュー以外に地方自治体から新たな提案を募集しておりまして、これらの制度を積極的に活用して、板橋区においても適用可能なまちづくりに資する取り組みを検討していく考えであります。
次は、施設統合の政策立案についてのご質問であります。
施設の集約・複合化につきましては、公共施設等の整備に関するマスタープランに基づく個別整備計画を本年5月に策定しまして、その方向性を示したところであります。施設の集約・複合化を計画していく段階から、政策企画課や資産活用課が複数の施設所管課の間に横串を通す形で関与し、総合的、横断的に施設の集約・複合化による多機能化を図った公共施設の再編整備を進めることによって、公共施設の魅力創造と区民サービスの維持向上を目指していく考え方であります。
次は、特区制度の積極的活用についてのご質問です。
国家戦略特区の制度におきましては、既存の規制緩和メニューの他に、民間事業者や地方公共団体からの新たな措置に係る提案を募集しております。提案にあたりましては、産業の国際競争力の強化または国際的な経済活動の拠点の形成の推進に資する具体的な事業に関するものであること、かつ現行の規制や制度のもとでは不可能または困難である場合に、それを可能にするために必要となる規制緩和や制度改革についての具体的な提案であることが必要条件となっております。これらを踏まえまして、既存事業の充実や新規事業の立案、企画にあたり、具体的な支障事例が出てきた場合におきましては、積極的に国家戦略特区制度を活用しながら国に提案していきたいと考えています。
次は、北区との国家戦略特区連携、スポーツ特区についてのご質問であります。
昨年8月に北区と共同で提案しましたスポーツ特区につきましては、庁内に設置した2020年東京オリンピック・パラリンピック推進本部において、未来創造プランで展開をしております成長戦略の一つである「文化・スポーツによるにぎわいの創出」をさらに推し進めていく方向によって施策の方向性を検討しているところであります。ご要望の件につきましては、北区における検討状況も踏まえながら、ナショナルトレーニングセンター周辺の地域や関係団体等の協力を得まして、施策の具体化を検討していきたいと考えています。
次は、高島平少年サッカー場の人工芝化についてのご質問であります。
区は、今までも順次、優先順位をつけながら既存施設の維持改修を行ってまいりました。ご質問のように、高島平少年サッカー場を人工芝化することは、子どもたちのスポーツ環境が整えられ、大変有効であると考えます。しかし、人工芝化には多額の費用がかかることから、国や東京都などの補助金制度の活用を前提としながら、財政状況も勘案し、慎重に検討していく必要があると考えます。併せて、有料化やグラウンドゴルフなどの多目的な利用も含めて、施設の有効活用についても引き続き検討を進めてまいりたいと考えています。
次は、荒川戸田橋緑地サッカー場と隣接するJR敷地内の整備についてのご質問であります。
荒川戸田橋緑地サッカー場と隣接するJR敷地内の窪みの整備につきましては、区の占用地ではないため、これまでも荒川下流河川事務所を通しまして要望を行ってまいりました。今後も整備の実現に向けて粘り強く働きかけをしていきたいと考えています。
次は、戸田橋緑地グラウンド脇の側溝整備についてのご質問です。
戸田橋緑地グラウンドA面土手側脇の改善につきましては、河川敷という特性がありまして、安全面に勘案しつつ、側溝の整備も含めて有効な対策を検討してまいりたいと考えています。
次は、ボールの飛び越え防止ネットの設置についてのご質問であります。
ボールの飛び越えを防止するような高いネットを設置するには、荒川下流河川事務所の占用許可が必要となります。また、占用許可を得るためには、台風による突風や洪水に対する安全性を確保することが必要となります。これらを踏まえ、費用面や安全性などを総合的に考慮し、荒川下流河川事務所と設置の可能性について協議をしてまいりたいと思います。
また、柵と荒川の間につきましては、ほとんどが荒川下流河川事務所の管理区域にあたりますので、草刈りの要望については伝えていきたいと考えています。
次は、ジュニア世代の育成についてのご質問であります。
これまでも、板橋区体育協会とは区民体育大会を共催で開催するなど、連携を図りながら事業を進めてまいりました。また、各連盟とも、子どもたちを対象とした様々な事業を実施してまいりました。今後も、板橋区体育協会や各連盟と連携・協力し、ジュニア世代の育成に積極的に取り組んでまいりたいと考えています。
次は、パブリックビューイングについてのご質問です。
本年6月から7月に行われましたサッカー女子ワールドカップにおきましては、本庁舎1階でパブリックビューイングを開催し、協定を行いました日テレ・ベレーザの選手の活躍を区民が一体となって応援し、大変盛り上がりました。その応援に応える形で、岩清水選手と阪口選手の表敬訪問にもつながりました。今回は、経費をかけず、通常のテレビを使って行いましたが、今後、体育施設や文化会館などの大規模施設での実施には、広告代理店への上映使用料や集客方法など、多くの課題もあると考えます。来年、開催されますリオ五輪の実施に向けまして、様々な研究を行っていくとともに、2020年東京大会には、こうしたノウハウを積み上げて効果的な応援を検討してまいりたいと考えています。
次は、統合型GISの庁内活用に関連いたしまして、政策提案コンペの実施についてのご質問であります。
区では平成25年4月から統合型GISが本稼働しまして、庁内での利活用を図るとともに、利用の拡大に向けて毎年、操作研修を行いまして、既に73課において利用されております。政策提案コンペにつきましては、より多くの職員が統合型GISを活用するスキルを向上させるとともに、政策立案に際し統合型GISを活用するきっかけにもなり、統合型GISのさらなる活用拡大に向けても有効であると考えます。区といたしましては、職員提案制度にGIS部門を設けられないかなど、前向きに検討してまいりたいと考えています。
次は、活用への取り組みについてのご質問です。
庁内でのGISの利活用を促進する上で、庁内で汎用性の高いデータが統合型GIS上に提示されることは大変有効であると考えます。また、より多くの職員が統合型GISを利用するためには、データを利用する各担当部署が積極的にGISデータを作成し、共用することが重要であるとも考えます。
次は、区議会議員の利用の仕組みについてのご質問です。
現在、職員が利用している統合型GISは全庁LANに搭載されているため、議員の皆様にはご利用いただけないところでありますが、今後、統合型GISのデータをどのようにお使いいただけるかにつきましては、その仕組みを検討し、区議会事務局と調整していきたいと考えています。
次は、板橋区老人クラブ連合会の事務所についてのご質問であります。
現在、老人クラブ連合会の事務所スペースは、仲宿いこいの家のロビーの一部をパーティションで仕切ったところにございまして、いこいの家の利用者の声やテレビの音が漏れ聞こえる状況であります。これを受けまして、今年度末をめどに、仲宿いこいの家の娯楽室に防音工事、鍵の設置工事を行いまして、個人情報の保護、セキュリティ等に配慮した部屋を確保する予定であります。
次は、産業見本市会場の充実についてのご質問であります。
隣接する公園や体育館駐車場を産業見本市会場として利活用することにつきましては、雨天時の対応や展示スペースの管理、開催期間中も体育館のプールやトレーニングルームは一般に開放しておりまして駐車場を利用中止にできないことなど、課題が多いと認識をしております。一方においては、産業見本市の充実は区内事業者のビジネスチャンスの拡大、区内産業活性化を進めていく上で欠かせないものであると認識をしておりまして、区内事業者のニーズに対応した、より効果的な内容となるよう、会場の課題などを含めて検討を行ってまいりたいと考えています。
次は、最後のご質問です。西台駅のエレベーター等設置についてのご質問であります。
現在、西台駅は西口にエレベーターがワンルート確保されておりますが、東口につきましては、上りホームにエスカレーターが1基あるのみであります。東口へのエレベーター等の設置につきましては、平成25年に東京都知事へ要望書を提出しております。東京都からは、東口へのエレベーター等の設置については技術的に難しいという回答を頂戴いたしました。しかしながら、高島平地区の高齢化の進展などを考え合わせますと、東口へのエレベーター等の設置は必要であると。そのため、今後も東京都へ要望を続けていきたいと考えています。
残りました教育委員会に関する答弁は教育長から、選挙管理委員会に関する答弁は選挙管理委員会事務局長から行います。
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●教育長(中川修一君) 山田貴之議員の教育委員会に関する一般質問にお答えします。
初めに、新中央図書館内への櫻井徳太郎文庫の統合についてのご質問ですが、櫻井徳太郎文庫は価値が高く、希少な蔵書が多数であるため、管理及び資料の有効活用の観点から、常駐職員による専門のレファレンスが求められ、現在、公文書館と一体的に運営されています。新中央図書館との統合については、専有面積、専任職員の配置などの課題がありますが、実現の可能性について調整してまいります。
なお、同文庫の蔵書データと図書館の資料データとの統合については、利用者の利便性の向上を図るため、新たな中央図書館開設時期に合わせ運用できるよう、検討してまいりたいと思います。
次に、子育て世代に使いやすい図書館についてのご質問ですが、板橋区のボローニャ子ども絵本館は区の保有するオンリーワンの施設であり、板橋区の魅力を高め、全国に発信する効果を期待することができ、新中央図書館と併設する予定です。新たに建設する中央図書館については、中央図書館基本構想検討会において、児童室及び読み聞かせのスペース、大人の閲覧スペースなどの施設内容、規模、ゾーニング等を工夫することにより、子育て世代が利用しやすい施設の整備を検討してまいります。
次に、福祉カフェの一体的な整備についてのご質問ですが、新たな中央図書館は区の魅力を向上させる文化の拠点となる施設の建設を目指しており、現在、中央図書館基本構想検討会において、基本的な図書館サービスの充実に加えて、図書館の魅力を高めるために新たに付加する機能の検討を行っているところです。ご提案いただいた障がい者の就労支援となるカフェの設置も含め、図書館を核とした施設の複合化についても、今後、検討を進めてまいります。
次に、施設機能を高めるプラン作成についてのご質問ですが、新たな中央図書館の整備については、中央図書館基本構想検討会において今後の中央図書館として必要な機能、サービスを決定した上で、施設内容、規模、ゾーニング等の検討を行う予定です。建設場所としては平和公園における改築を予定しており、今後、公園での立地場所を定め、公園や上板橋地区との一体性にも配慮した施設の建設を目指し検討を進めていく予定です。さらに、中央図書館と公園周辺施設の関連性に鑑み、地域の魅力の向上につながる図書館の整備を目指してまいります。
次に、全ての世代を魅了するデザインについてのご質問ですが、新たな中央図書館には、地域の情報拠点となり、あらゆる世代の課題解決が可能な情報、資料を備えた課題解決型の図書館の整備を目指すことが必要であると考えています。施設のデザインについては、今後、中央図書館基本構想検討会においてコンセプトを定めた後、基本設計等において決めていく予定です。乳幼児から高齢者まで、利用者誰もが利用しやすいデザインにも配慮した施設建設を進めていくことが重要であると考えています。今後、ご提案の施設を含めた先進事例を研究し、図書館の魅力を高め、全ての世代が利用しやすい文化施設の建設を進めてまいります。
次に、不便地域の返却ポスト設置についてのご質問ですが、板橋区立図書館では、サービス圏域を半径1キロメートルと定め、区内に中央図書館、地域図書館10館を設置し、図書館サービスの提供を行っています。さらに、いずれの図書館からも離れている徳丸と舟渡地区に返却ポストを設置し、利用者への便宜を図っているところであります。また、ブックポストの新設については、利用者のニーズを踏まえ、設置の可能性について検討してまいります。今後、移転によりサービス圏域から離れた地域が生じた場合には、ブックポストの設置により利用者の利便性の向上に取り組んでまいります。
次に、中学校部活動の外部指導員確保のための工夫についてのご質問ですが、派遣回数が不足し、外部指導員の活用を工夫している学校もありますので、2020年東京オリンピック・パラリンピック教育の充実に向けても、部活動における外部指導員の派遣回数の増加について検討し、関連部署と協議していきます。また、部活動指導のさらなる質的向上に向けて、平成26年度より実施している部活動指導者研修を一層、充実させていくとともに、全校に配付してある外部指導員のための部活動指導の手引を活用した指導力向上を図ってまいります。
次に、外部指導員が不足した場合の取り組みについてのご質問ですが、各校において外部指導員が不足した際には、学校が地域の方々や大学生などから候補者を探すとともに、スポーツ振興課や板橋区体育協会と連携し、地域のスポーツ団体の情報を活用して外部指導員の確保を行っています。また、外部指導員の不足によって部活動が停滞することがないように、今後、スポーツ振興課や板橋区体育協会との連携を一層、充実させてまいります。
次に、学校にある体育備品のメンテナンスについてのご質問ですが、学校の授業や部活動で使用する運動用具、備品については、教職員のほか、児童会・生徒会活動、部活動において児童・生徒が適宜、確認、メンテナンスを行っています。また、子どもの遊び場やあいキッズで使用する運動用具、備品についても指導員が確認、メンテナンスを、さらに施設開放用の備品については使用団体が確認を行っています。
ご指摘の小学校体育館のゴムボールについては、適切なメンテナンスがなされていなかったと思われます。いま一度、全校での運動用具、備品の確認を行い、必要に応じて交換、修理を実施してまいります。
次に、体育備品の拡充についてのご質問ですが、プロスポーツチームによる連携協定により、プロバスケットチーム、東京エクセレンスが部活動への助言やゲストティーチャーとして、また、いきいき寺子屋プラン事業への協力のため、来校していただいています。プロスポーツチームの学校訪問の際、現状では必要な運動用具を各学校、各団体で用意しています。今後、必要な運動用具については、各学校で用意することを基本として、プロスポーツチーム、各学校、各団体と教育委員会とで調整を図ってまいります。
いただきました教育に関する質問の答弁につきましては、以上でございます。